東京高等裁判所 昭和36年(ラ)520号 決定
おもうに、本件担保は仮差押決定自体並びにその執行により債務者たる抗告人に生ずることあるべき損害を担保するものであるから、右損害が発生しないと認められる場合には、いわゆる担保の事由が止んだものというべきであるところ、第三債務者たる医療法人平和会の陳述書(記録二七丁)並びに相手方の担保取消申請書によれば、差押債権が不存在のため相手方のなした仮差押の執行が不能に終つたことが認められ、しかも本件仮差押決定の執行期間はすでに経過し、重ねてその執行をすることができなくなつたのであるから、他に特別の事情の認められない限り、前記仮差押につき供した担保は、その事由止みたるものと認めるを相当とする。
(鈴木忠 菊池 加藤)